ワンポイントアドバイス
みち先生のワンポイントアドバイス
産業医をしている東京都交響楽団向けに、定期的にこんなのを書いています。
このブログを読んでくださる地元の方々や患者さんにもアドバイスになればと思い、こちらにも書いてみることにしました。
読んで頂けると嬉しいです。
~カビについて~
もうすぐ梅雨ですね〜。
喜ぶのは植物とカエルだけ、どんよりジメジメで楽器にも身体にも憂鬱な季節です。
気分的な問題もさることながら、やはり梅雨と言えば「カビ」でしょう。
カビと言えば、そう、水虫ですね!(水虫は皮膚に住んでいる虫だと思ってらっしゃる方はいませんか⁉︎ ^_^)
日本人の5人に1人は水虫持ちだとされています。
これは医療機関を受診した人からの推定ですので、実際は2〜3人に1人とも言われています。
水虫はただ足が痒いものと思われていませんか?
足の赤や茶色や白の湿疹、趾間のジクジク、カサカサ、踵のヒビ割れ、爪の白や黒の混濁肥厚など、全て水虫の可能性があります。痒くないことも多いです。
また、足だけではありません。
陰部のインキンタムシは有名ですが、手、頭などにもできますし、食道など内臓を含め、水虫は全身どこでもできる可能性はあります。
また、カビはもちろん水虫だけではありません。
手、おしりなどに多い「カンジダ症」、胸や背中に多い茶色いシミみたいな「癜風」、頭のフケ症や、額や頬がいつも粉を吹いたようにざらついて赤い赤ら顔だと思っていたら「脂漏性湿疹」、顔や胸や背中のニキビだと思っていたら「マラセチア毛包炎」など、様々です。
これらは皮膚科での顕微鏡検査ですぐわかります。
今はとてもよく効く塗り薬や飲み薬があります。しかもカビでない病気と似ていたり、長く治療を続ける必要がありますので、自己診断は危険です。
*家ではバスマットはご家族全員別にしましょう。(身体を拭いたタオルで足の裏まで拭いてしまいましよう)
*プール、温泉、スポーツクラブに行ったら必ず手足を洗いましょう。
*ずっと治らない湿疹があったら皮膚科を受診しましょう!